
Aru Sustainable Study Tour
Theme
淀川流域百年の計を考える −百年から千年へ、人と流域の共構築−
Day
2025年11月1日〜11月3日(全行程3日間)
intoroduction
かつて、大阪の地は海だった。そこから、隆起するように立ち上がってきたこの地は、常にフォルム化とアンフォルム、既成概念の破壊と再構築、変容を繰り返しながら、出来上がってきた創造的都市でもある。今から遡ること百年前。国内外との交易のために、あるいは、度重なる洪水からの解決策として、日本とオランダの共同設計により琵琶湖から大阪湾、瀬戸内を流れる水を一本の道として接続し再構築された“淀川”。水を起点に見ていくと、大阪はすべての都市や世界を越境しあい、つなぐ重要なネットワークの拠点として常に再構築されてきた都市であることが見えてきた。百年後の今。都市や社会の在り様をニュートラルに、エクイティに捉え直し、常に目の前の当たり前を覆す視点をもって、あらゆる関係性の問い直しを大阪の地から、私たちは再び始めていきたい。
—「淀川、百年の物語」text Atsuko Ogawa( ロフトワークAruSociety ,2025) より





Aru Sustainable Tour 2024
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Aru Sustainable Tour 2024
About Study Tour
未来への価値や視点はこれからどのように変化していくのか?
都市のあり方はどのように変わっていくべきなのか?
そのための問いをどのように醸成していくのか?
当たり前になっていたものの見かたを問い直しながら、
新たな可能性への水脈を導き出していく。
Aru Societyは、百年後からそれ以上先の未来に向けて、『共に在る社会』について考えるプロジェクトです。その過程をより具体的に進めていくために、暮らし・産業・文化・都市などの根底に流れる「土地や地域とその歴史に根ざした自然観・社会観」の文脈を歴史的に紐解き、理解して、未来につなげていくことを何よりも大切にしています。変わらない/変えてはならない本質的価値は何か? まずはそれを見定めることを目指し、見いだされた本質的価値を基盤として、未来に向けて私たちが変わるべき部分の道筋を見いだしていくことを重視しています。
そのとき、人間が自然や土地を資源として搾取的に利用することが増えていた近現代のあり方は見直され、百年からそれ以上、たとえば千年ほどの長いタイムラインから、それぞれの地域の、人と自然の持続的な相互作用の関係を学び、そしてこれからはよりよい土地と自然を人の営みが造り出していく、ということを考える必要があるのではないでしょうか。それは、過去・現在・未来の時間と、「人を含む自然」を、私たちがより活き活きと元気づけられる、そのような“未来への水脈”を、共に考え、創造していくことでもあります。
今回のプロジェクトでは、人の暮らしや都市の歴史が長く紡がれてきた淀川流域を起点に、それを考え始めたいのです。
ここで産業側の視点に立つと、世界情勢や地球環境問題がより混沌を極めていくなかで、社会的価値の創出と経済的価値の創出をいかに結びつけ、またそれをいかに次の時代や世代へと受け渡していくことができるのかや、企業の価値を持続的に発展させていくことの意義、そのために企業という法人はどうあるべきか、どう生きるべきかなど、いま、企業そのもののや、産業全体のありようが非常に問われている時代です。そして、企業や各産業の存在意義や今後の指針を導き出すためには、先人たちがいかに環境的・社会的逆境を経験し、またそのことと折り合いながら、持続可能な社会との関係や産業のありようを連綿と生み出し続けてきたかを、「土地や地域とその歴史に根ざした自然観・社会観」を基盤におきながら眺めなおすと共に、われわれに全てを与えてくれる土地や地域という原点に立ち還って考えることにこそ、大きなヒントがあるように思うのです。
私たちは、その方法論の一つとして、Aru Sustainable Study Tour を2024年より実施しています。
昨年度実施した京都嵯峨野地域と天王山でのツアーを、本年は、土地、地域、歴史、暮らし、産業、文化、都市などを相互につなぐ観点にもとづく事前リサーチやスタディを含めて、よりパワーアップした形で、Aru Sustainable Study Tour シリーズ 2025『淀川流域百年の計を考える』と題してお届けします。
また、このシリーズは今後、「—百年から千年へ、人と流域の共構築—」というビジョンのもとに続けていく予定です。「共構築」とは、人と自然が互いに互いをつくりあい、相互作用を及ぼしながら、双方がより望ましい状態になることをイメージしたことばです。
*Aru Sustainable Study Tourのテーマ、主旨文、プログラムは、京都府立大学大学院 生命環境科学研究科 環境科学専攻 准教授 松田法子さんとロフトワークが共同で作成しています。

①淀川三川合流地点を起点に、淀川及びその流域とは何かをリサーチし、把握する。
土地、地域、暮らし、産業、文化、都市を横断する観点から、三川合流地点に位置する山崎・島本地域を把握する。特に「水」に焦点を当て、水の涵養源である天王山と淀川との関係、桂川・宇治川・木津川の三つの川が合流して淀川になる地帯であることが、この一帯にどのような影響を及ぼしてきたかを把握したい。事前リサーチは、企業や団体、大学生などの参加も前提に実施。
淀川・淀川流域とは何か、自然基盤(地質学・水文学・自然地理学分野など)、人の営みがつくってきた土地の風景・景観(文化的景観分野など)、産業(企業史・自治体史など)、流域の管理・経営(土木・防災分野など)、川の利用(歴史と現在/観光分野など)、それらが絡み合って形成されている文化、都市との関係、またこれらの総体的な歴史(歴史学・空間史学分野など)といった複合的・多層的な観点から探求する。

淀川流域の上流部のひとつである桂川流域に位置する北嵯峨エリアは、「稲穂たなびく水田とその山裾の竹林が広がる風景」として、京都市自然景観保全地区に指定されている。景観そのものが京都の重要な文化的価値であるが、京都市がそれを定めた重要エリアのひとつである。文化的な景観は自然と人の長い相互作用の時間と営みによって形成されたもので、また、その維持や持続のためには人による手入れが欠かせない。
北嵯峨では、地域や企業とも連携した持続可能な自然の再生の仕組みを作ることが必要だという考えのもと、ランドスケープデザイナーの増永滋生さん(株式会社アドプランツコーポレーション)が中心となり、多様な活動が行われている。
このエリアでの農業の始まりは、千二百年ほど前に秦氏が保津川沿いに堤防をつくって川の氾濫を抑え、かつ水を利用しながら土地を耕したことにあり、それから水田地帯が広がったといわれる。しかし、現在では一次産業の衰退から竹林・水田が放置されて荒廃した環境となり、景観や生物多様性はともに劣化し、地域の自然環境や文化的価値も低下している。これに対して、嵯峨地域農場づくり協議会などの事務局も務める増永さんは、水田・竹林・アカマツ林が広がる“京都・嵯峨野”の重層的な環境を次世代につなぐため、森づくり活動や「古今嵯峨米」という有機の米作りなどを通じて、嵯峨野の景観や生物多様性を再生させる活動を地域や企業と共に実施している。なお、北嵯峨の景観は京都の郊外に共通するものでもある。同地での取り組みのプロセスや背景を紐解きながら、無理のない持続性の根幹を支える営みとは何かを、ミクロ/マクロ双方の視点から把握する。

②Study with SUNTORY
この地に誕生して百年になる山崎蒸溜所をもつ、サントリー「水と生きる」天然水の森活動の背景にあるCSV経営について把握する。
価値とは時間をかけて積み上げられるものであり、そのプロセスにこそ、人が自然の恵みを基盤に育む「文化」の重要な価値がある。「自然がなければ人間は何もできない」。サントリーでは、創業者・鳥井信治郎氏の百一年前の意志を今に受け継ぎ、ウイスキーづくりは人間と自然の共生という社会をつくる事業でもあると捉えている。
自然と人が共に生きる営みとして、「サントリー天然水の森」の活動について、なぜこのような活動をするに至ったかという活動の経緯やその内容について、これまで二十年以上に渡る森の保全、土壌再生、放置竹林の整備等、水を育むための活動やプロセス、その背景にある概念・体系や独自の指標について、ツアー参加企業を主な対象とする事前レクチャーとしてオンラインラーニングを開催する。
日時:2025年11月1日〜11月3日(全行程3日間)
参加者:社会的価値創出や環境価値創出を経済的価値の創出とむすびつけ、自社事業の取り組みとして実施、または、重要視する企業や研究者の方々を主対象とさせていただきます。
参加費用:全日程¥60,000 / 1日間のみの参加¥30,000
懇親会費用別途、交通・宿泊については別途各位手配を前提としておりますので、各位事前のお手配をお願い致します。
Program


day1: 11月1日(土)
「百年から、千年へ」京都北嵯峨千二百年続く田園風景
「稲穂たなびく水田とその山裾の竹林が広がる風景」。ランドスケープデザイナー増永滋生さん(株式会社アドプランツコーポレーション)と共に北嵯峨の風景や生物多様性を再生させる活動を地域や企業と共に実施再生された田園風景を巡り、参加者と共に茶会のひとときを味わう。
1200年続く北嵯峨の田園地帯を中心にスタディツアーを行い、ツアーのために特別に仕立てられた空間にて茶会とラウンドテーブル形式によるディスカッションを行います。
ツアーのイントロダクションとして、「百年からそれ以上、たとえば千年ほどの長いタイムライン」から、北嵯峨という地域の、人と自然の持続的な相互作用の関係を学び、そして、これからはよりよい土地と自然を人の営みが造り出していくことについて、増永さんや杉謙太郎さんを囲み、この地の湧水で淹れたお茶を味わいながら、参加者の方々と共に語り合います。



day2: 11月2日(日)
「人と流域の共構築」サントリー山崎蒸溜所、天王山の森と水
「自然がなければ人間は何もできない」。百年に渡り、サントリーに受け継がれてきたスピリットは、天然水の森の活動にどのように受け継がれているのか。サントリーホールディングス株式会社、サントリーパブリシティサービス株式会社の案内によって、サステナビリティの本質とその価値の源泉を辿る。
大山崎の歴史、生活や風土と水との関連性を把握しながら、サントリー山崎蒸溜所まで歩く
森の恵みである水が「自然界が秘めた香味を解き放つ美味の探求」へと変化していくのか。蒸留所を見学し、サントリーの哲学・真善美をウイスキーとともに味わう。



day3: 11月3日(月)
「淀川流域百年の計を考える」
PM 14:00〜15:00 会場にて昼食、休憩
PM 15:00〜17:00 Research Report & Round Table Disscation
『淀川流域百年の計を考える―百年から千年へ、人と流域の共構築―』
①Research Report:「百年」というタイムスパンとは何か? 川にとっての百年、人にとっての百年の違いと接点を結びつける、4つのスコープに基づいた事前リサーチについて、考察や仮説と共に報告する。
2025年の「4つのスコープ」
②Round Table Disscation:百年後からそれ以上先の未来に向けて、『共に在る社会』について考える。
【全体企画・運営事務局】株式会社ロフトワーク
(株)ロフトワークについて
中堅規模以上の大手日本企業、経産省などの省庁、地方自治体、教育機関等クライアントパートナーから、主にイノベーション領域に関わる新規事業の仕組みのデザイン構築をアウトソーシングとして事業を受託し請負う「クリエイティブ事業」が、全体の売上構成の内、約8割を占めている。イノベーション領域における価値創造モデル開発、大規模型のウェブサイト構築によるデジタルコミュニケーション設計、新規領域における人財育成プログラムの開発、社内アワード等による企業内起業仕組み開発、ブランディング等、活動の範囲は多岐に渡るが、それらの活動の軸には、プロジェクトマネジメント(PMBOK)の知識体系を導入することで、誰もが複雑で多様なプロジェクトをデザイン、マネジメントしながら進行することのできる仕組みが構築されている。さらに、クリエイターとメーカーを繋ぐイノベーションプラットフォームを軸とし、事業開発支援を行う「MTRL事業」、空間・体験・コミュニティを企画運営する「レイアウト事業」、デジタルファブリケーションを軸とした「ファブカフェ事業」へと派生している。ファブカフェは、国内は渋谷、京都、飛騨、名古屋、富士吉田の5ヶ所、海外は台湾、メキシコなど9カ国に渡り現在展開を広げるなど、主軸事業から、さらに多様な事業が国境を超えて展開されている。

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淀川流域百年の計を考える −百年から千年へ、人と流域の共構築−
Day
2025年11月1日〜11月3日(全行程3日間)
intoroduction
かつて、大阪の地は海だった。そこから、隆起するように立ち上がってきたこの地は、常にフォルム化とアンフォルム、既成概念の破壊と再構築、変容を繰り返しながら、出来上がってきた創造的都市でもある。今から遡ること百年前。国内外との交易のために、あるいは、度重なる洪水からの解決策として、日本とオランダの共同設計により琵琶湖から大阪湾、瀬戸内を流れる水を一本の道として接続し再構築された“淀川”。水を起点に見ていくと、大阪はすべての都市や世界を越境しあい、つなぐ重要なネットワークの拠点として常に再構築されてきた都市であることが見えてきた。百年後の今。都市や社会の在り様をニュートラルに、エクイティに捉え直し、常に目の前の当たり前を覆す視点をもって、あらゆる関係性の問い直しを大阪の地から、私たちは再び始めていきたい。
—「淀川、百年の物語」text Atsuko Ogawa( ロフトワークAruSociety ,2025) より





Aru Sustainable Tour 2024
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About Study Tour
未来への価値や視点はこれからどのように変化していくのか?
都市のあり方はどのように変わっていくべきなのか?
そのための問いをどのように醸成していくのか?
当たり前になっていたものの見かたを問い直しながら、
新たな可能性への水脈を導き出していく。
Aru Societyは、百年後からそれ以上先の未来に向けて、『共に在る社会』について考えるプロジェクトです。その過程をより具体的に進めていくために、暮らし・産業・文化・都市などの根底に流れる「土地や地域とその歴史に根ざした自然観・社会観」の文脈を歴史的に紐解き、理解して、未来につなげていくことを何よりも大切にしています。変わらない/変えてはならない本質的価値は何か? まずはそれを見定めることを目指し、見いだされた本質的価値を基盤として、未来に向けて私たちが変わるべき部分の道筋を見いだしていくことを重視しています。
そのとき、人間が自然や土地を資源として搾取的に利用することが増えていた近現代のあり方は見直され、百年からそれ以上、たとえば千年ほどの長いタイムラインから、それぞれの地域の、人と自然の持続的な相互作用の関係を学び、そしてこれからはよりよい土地と自然を人の営みが造り出していく、ということを考える必要があるのではないでしょうか。それは、過去・現在・未来の時間と、「人を含む自然」を、私たちがより活き活きと元気づけられる、そのような“未来への水脈”を、共に考え、創造していくことでもあります。
今回のプロジェクトでは、人の暮らしや都市の歴史が長く紡がれてきた淀川流域を起点に、それを考え始めたいのです。
ここで産業側の視点に立つと、世界情勢や地球環境問題がより混沌を極めていくなかで、社会的価値の創出と経済的価値の創出をいかに結びつけ、またそれをいかに次の時代や世代へと受け渡していくことができるのかや、企業の価値を持続的に発展させていくことの意義、そのために企業という法人はどうあるべきか、どう生きるべきかなど、いま、企業そのもののや、産業全体のありようが非常に問われている時代です。そして、企業や各産業の存在意義や今後の指針を導き出すためには、先人たちがいかに環境的・社会的逆境を経験し、またそのことと折り合いながら、持続可能な社会との関係や産業のありようを連綿と生み出し続けてきたかを、「土地や地域とその歴史に根ざした自然観・社会観」を基盤におきながら眺めなおすと共に、われわれに全てを与えてくれる土地や地域という原点に立ち還って考えることにこそ、大きなヒントがあるように思うのです。
私たちは、その方法論の一つとして、Aru Sustainable Study Tour を2024年より実施しています。
昨年度実施した京都嵯峨野地域と天王山でのツアーを、本年は、土地、地域、歴史、暮らし、産業、文化、都市などを相互につなぐ観点にもとづく事前リサーチやスタディを含めて、よりパワーアップした形で、Aru Sustainable Study Tour シリーズ 2025『淀川流域百年の計を考える』と題してお届けします。
また、このシリーズは今後、「—百年から千年へ、人と流域の共構築—」というビジョンのもとに続けていく予定です。「共構築」とは、人と自然が互いに互いをつくりあい、相互作用を及ぼしながら、双方がより望ましい状態になることをイメージしたことばです。
*Aru Sustainable Study Tourのテーマ、主旨文、プログラムは、京都府立大学大学院 生命環境科学研究科 環境科学専攻 准教授 松田法子さんとロフトワークが共同で作成しています。

①淀川三川合流地点を起点に、淀川及びその流域とは何かをリサーチし、把握する。
土地、地域、暮らし、産業、文化、都市を横断する観点から、三川合流地点に位置する山崎・島本地域を把握する。特に「水」に焦点を当て、水の涵養源である天王山と淀川との関係、桂川・宇治川・木津川の三つの川が合流して淀川になる地帯であることが、この一帯にどのような影響を及ぼしてきたかを把握したい。事前リサーチは、企業や団体、大学生などの参加も前提に実施。
淀川・淀川流域とは何か、自然基盤(地質学・水文学・自然地理学分野など)、人の営みがつくってきた土地の風景・景観(文化的景観分野など)、産業(企業史・自治体史など)、流域の管理・経営(土木・防災分野など)、川の利用(歴史と現在/観光分野など)、それらが絡み合って形成されている文化、都市との関係、またこれらの総体的な歴史(歴史学・空間史学分野など)といった複合的・多層的な観点から探求する。

淀川流域の上流部のひとつである桂川流域に位置する北嵯峨エリアは、「稲穂たなびく水田とその山裾の竹林が広がる風景」として、京都市自然景観保全地区に指定されている。景観そのものが京都の重要な文化的価値であるが、京都市がそれを定めた重要エリアのひとつである。文化的な景観は自然と人の長い相互作用の時間と営みによって形成されたもので、また、その維持や持続のためには人による手入れが欠かせない。
北嵯峨では、地域や企業とも連携した持続可能な自然の再生の仕組みを作ることが必要だという考えのもと、ランドスケープデザイナーの増永滋生さん(株式会社アドプランツコーポレーション)が中心となり、多様な活動が行われている。
このエリアでの農業の始まりは、千二百年ほど前に秦氏が保津川沿いに堤防をつくって川の氾濫を抑え、かつ水を利用しながら土地を耕したことにあり、それから水田地帯が広がったといわれる。しかし、現在では一次産業の衰退から竹林・水田が放置されて荒廃した環境となり、景観や生物多様性はともに劣化し、地域の自然環境や文化的価値も低下している。これに対して、嵯峨地域農場づくり協議会などの事務局も務める増永さんは、水田・竹林・アカマツ林が広がる“京都・嵯峨野”の重層的な環境を次世代につなぐため、森づくり活動や「古今嵯峨米」という有機の米作りなどを通じて、嵯峨野の景観や生物多様性を再生させる活動を地域や企業と共に実施している。なお、北嵯峨の景観は京都の郊外に共通するものでもある。同地での取り組みのプロセスや背景を紐解きながら、無理のない持続性の根幹を支える営みとは何かを、ミクロ/マクロ双方の視点から把握する。

②Study with SUNTORY
この地に誕生して百年になる山崎蒸溜所をもつ、サントリー「水と生きる」天然水の森活動の背景にあるCSV経営について把握する。
価値とは時間をかけて積み上げられるものであり、そのプロセスにこそ、人が自然の恵みを基盤に育む「文化」の重要な価値がある。「自然がなければ人間は何もできない」。サントリーでは、創業者・鳥井信治郎氏の百一年前の意志を今に受け継ぎ、ウイスキーづくりは人間と自然の共生という社会をつくる事業でもあると捉えている。
自然と人が共に生きる営みとして、「サントリー天然水の森」の活動について、なぜこのような活動をするに至ったかという活動の経緯やその内容について、これまで二十年以上に渡る森の保全、土壌再生、放置竹林の整備等、水を育むための活動やプロセス、その背景にある概念・体系や独自の指標について、ツアー参加企業を主な対象とする事前レクチャーとしてオンラインラーニングを開催する。
日時:2025年11月1日〜11月3日(全行程3日間)
参加者:社会的価値創出や環境価値創出を経済的価値の創出とむすびつけ、自社事業の取り組みとして実施、または、重要視する企業や研究者の方々を主対象とさせていただきます。
参加費用:全日程¥60,000 / 1日間のみの参加¥30,000
懇親会費用別途、交通・宿泊については別途各位手配を前提としておりますので、各位事前のお手配をお願い致します。
Program


day1: 11月1日(土)
「百年から、千年へ」京都北嵯峨千二百年続く田園風景
「稲穂たなびく水田とその山裾の竹林が広がる風景」。ランドスケープデザイナー増永滋生さん(株式会社アドプランツコーポレーション)と共に北嵯峨の風景や生物多様性を再生させる活動を地域や企業と共に実施再生された田園風景を巡り、参加者と共に茶会のひとときを味わう。
1200年続く北嵯峨の田園地帯を中心にスタディツアーを行い、ツアーのために特別に仕立てられた空間にて茶会とラウンドテーブル形式によるディスカッションを行います。
ツアーのイントロダクションとして、「百年からそれ以上、たとえば千年ほどの長いタイムライン」から、北嵯峨という地域の、人と自然の持続的な相互作用の関係を学び、そして、これからはよりよい土地と自然を人の営みが造り出していくことについて、増永さんや杉謙太郎さんを囲み、この地の湧水で淹れたお茶を味わいながら、参加者の方々と共に語り合います。



day2: 11月2日(日)
「人と流域の共構築」サントリー山崎蒸溜所、天王山の森と水
「自然がなければ人間は何もできない」。百年に渡り、サントリーに受け継がれてきたスピリットは、天然水の森の活動にどのように受け継がれているのか。サントリーホールディングス株式会社、サントリーパブリシティサービス株式会社の案内によって、サステナビリティの本質とその価値の源泉を辿る。
大山崎の歴史、生活や風土と水との関連性を把握しながら、サントリー山崎蒸溜所まで歩く
森の恵みである水が「自然界が秘めた香味を解き放つ美味の探求」へと変化していくのか。蒸留所を見学し、サントリーの哲学・真善美をウイスキーとともに味わう。



day3: 11月3日(月)
「淀川流域百年の計を考える」
PM 14:00〜15:00 会場にて昼食、休憩
PM 15:00〜17:00 Research Report & Round Table Disscation
『淀川流域百年の計を考える―百年から千年へ、人と流域の共構築―』
①Research Report:「百年」というタイムスパンとは何か? 川にとっての百年、人にとっての百年の違いと接点を結びつける、4つのスコープに基づいた事前リサーチについて、考察や仮説と共に報告する。
2025年の「4つのスコープ」
②Round Table Disscation:百年後からそれ以上先の未来に向けて、『共に在る社会』について考える。
【全体企画・運営事務局】株式会社ロフトワーク
(株)ロフトワークについて
中堅規模以上の大手日本企業、経産省などの省庁、地方自治体、教育機関等クライアントパートナーから、主にイノベーション領域に関わる新規事業の仕組みのデザイン構築をアウトソーシングとして事業を受託し請負う「クリエイティブ事業」が、全体の売上構成の内、約8割を占めている。イノベーション領域における価値創造モデル開発、大規模型のウェブサイト構築によるデジタルコミュニケーション設計、新規領域における人財育成プログラムの開発、社内アワード等による企業内起業仕組み開発、ブランディング等、活動の範囲は多岐に渡るが、それらの活動の軸には、プロジェクトマネジメント(PMBOK)の知識体系を導入することで、誰もが複雑で多様なプロジェクトをデザイン、マネジメントしながら進行することのできる仕組みが構築されている。さらに、クリエイターとメーカーを繋ぐイノベーションプラットフォームを軸とし、事業開発支援を行う「MTRL事業」、空間・体験・コミュニティを企画運営する「レイアウト事業」、デジタルファブリケーションを軸とした「ファブカフェ事業」へと派生している。ファブカフェは、国内は渋谷、京都、飛騨、名古屋、富士吉田の5ヶ所、海外は台湾、メキシコなど9カ国に渡り現在展開を広げるなど、主軸事業から、さらに多様な事業が国境を超えて展開されている。
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